親指から薬指にかけての4本の指が痛い、痺れる。そんな時真っ先に疑われるのが手根管症候群
です。手根管とは手のひらの付け根にある、骨と靭帯に囲まれたトンネルのような組織です。
この中に9本の腱と正中神経と言う1本の神経が走っているのですが、女性ホルモンの問題によって
この腱の周りにある滑膜が腫れて正中神経を圧迫します。正中神経は親指から薬指にかけての4本、
正確には薬指の親指側までの3本半の指を司る神経です。なので症状が出るのもこの範囲だけです。
主な症状は痛みと痺れで、なかでも手首を曲げる動作で痛みや痺れが出やすいと言うのが特徴です。
自転車、特にママチャリのハンドルを握る時や車の運転、または肘をついて本を読んだり、スマホを
見たりしてる時に痛みや痺れを感じると言う人が多いです。また夜中や明け方に症状が強くなる
傾向もあるので、痛みで目が覚める、朝起きて痺れを感じると言う人もいます。また手首に原因が
あるにもかかわらず、肘や肩のだるさを訴える場合も多いです。とは言え、それは初期症状のうちで、
ひどくなると一日中痛いと言う人もいますし、さらに悪化すると感覚が低下して、熱い物を触っても
熱いと感じなくなったり、親指の筋肉がやせて箸やペンが上手く持てなくなったりするなど、
日常生活への影響も次第に大きくなってきます。そうなる前に、医療機関で相談して下さい。